業界の動向をチェック！

SaaS業界の仕事を探すには、まず業界の動向を知っておく必要があります。国内外のSaaS市場の状況を見ると、今後この業界がどの程度伸びていくのかが見えてきます。

SaaS市場は拡大し続けている

SaaS市場は年間平均20％の成長率で、2020年には約890億ドル規模にまで拡大するともいわれています。サブスクリプションは、一度売れたら終わりの買い切り型に比べて、SaaSは持続的に収益を得られる優れたビジネスモデルです。低価格な料金で利用できることから、試しに利用してみるまでの心理的ハードルが低くなっています。利用までのハードルが下がることによりユーザーの流入が加速し、安定した収益が確保されるようになります。SaaSはユーザーの利便性を損なうことなく自由にソフトウェアの拡張ができるため、さらなるサービスの拡張によってユーザーの定着を図ることができます。世界的に躍進を遂げているSaaS市場は、日本国内のみで見てもかなりの伸びを見せています。2017年には約3,800億円だった市場規模は、5年で1.7倍近くになるとの予測も出ています。このことを裏付けるかのように、複数の国内大手SaaS関連企業が約30億円から65億円規模の大型資金調達を実施しています。2020年、世界的に需要が急拡大したZoomをはじめ、SlackやTrelloなど海外発のSaaS企業の日本進出の動きも加速しています。今後SaaSが果たす役割に世界中が期待している中、国内のSaaS市場はますます活発化していくと予想されます。

SaaS業界の特徴

パッケージ型の場合は導入後の管理をユーザーが行いますが、SaaSの場合は導入後も引き続き開発側が管理していくことになります。クライアントとの関係は製品を導入し続けている限り維持されるもので、フィードバックをもとに製品の改良に努めなければなりません。製品を購入してもらうこと以上に「解約率」が事業継続のための重要な指標になります。
SaaS業界の仕事としては、営業職やエンジニア職などがあります。営業職は製品の販売だけでなく、解約率を下げることにも注力しなければなりません。解約率を下げるという点で根本的な役割を担っているのがエンジニア職です。SaaSのエンジニアは、フィードバックを分析しては改善するという業務を継続的に行っていきます。ユーザーの行動データがもとになるため、クライアントにフィットするサービスを追求できる魅力があります。